五輪予選のアジア野球選手権、長嶋全日本は素晴らしい3試合を見せてくれた。長嶋監督の並々ならね決意と初めて感じられた「練れた野球」に、TVを見ながら「ウンウン」と頷いた3日間だった。誰もが感じたことだろうが、「つなぐ野球」に徹したこと、ホームランなしでのティームバッティングが続いた。ボールが飛ばないことを念頭においたのかも知れない。ピンチで見せた再三のファインプレー、3試合で1失点のみの投手陣の好投、集中力を欠くことのない慎重で緊迫した心のあり方が伺えた。何よりも、現役、監督時代に派手さが強調された「ミスター」が、地味な見本の宮本をキャプテンに任命したところから、この全日本の成果がスタートしたといえるだろう。 |