9月15日、甲子園、優勝を決めたお立ち台での星野監督のインタビューは、まさに天下一品、アナウンサーのやりとりが終わった最後の挨拶はNHK時代のキャスターぶりを彷彿させるものだった。まして、翌日まで知らされなかった母の葬儀の日に決めた優勝のあと、悲しみの心をひた隠し、ユーモアを交えての挨拶は絶品だった。関西のお笑いタレントやしゃべくり上手も及ばない星の一流の話芸だと、私はTVを見ながらうなずくのだった。
義理と人情、マナー、公私のけじめなど社会人としての基本に彼はこだわる。亡き妻が語った「ナゴヤドームでパパの胴上げが見たい」というせりふが一人歩きを始め、報道陣はさかんに「名古屋で胴上げ」と言わせたかったようだ。しかし、彼は「プライベートなことなので・・・」やんわり矛先をかわしていた。 |