4月20日、ロッテ対オリックス戦、試合前から小雨が降り続いていたが、いつものように石毛監督は小雨の中、精力的に指導を続けていた。彼は現役のころのように、グラブを離さず、守備位置について練習を手伝い、指導し、不振のバッターにはスイングを教える。去年、監督に就任して以来、試合前の彼は忙しく、取材者として話を聞くのは、タイミングを計り、気づかいをしながらだった。 その日、開幕から5勝10敗1分け、小雨の中、寸暇を惜しんで指導する石毛監督に、私は声をかけるのを遠慮したのだ。試合は9回までオリックスが3点リード、逃げ切りの併殺で、「勝った」と思った瞬間、平野がエラー、同点にされ、延長10回、堀のサヨナラホームランが飛び出し、奈落の底につき落とされた。 |