■ Column No.232 (2007/07/03デイリースポーツ掲載分)
● ファン投票に異議あり

 東北楽天のファンよ、オールスターをナンだと思っているのだ。少しはプロとして戦えるようになったからといって、仙台で待望のオールスターが行われるからといって、あの大量の「ご贔屓投票」は一体何なんだ。オールスターはセパ両リーグの今季活躍した選手やスターがファンの夢に答えて戦う試合だ。楽天対セリーグではないのだ。誰が考えたって、選ばれる価値のある選手は山崎、人気と話題を加味して田中将、高須で△だ。寂しい成績で選ばれた選手はどんな気持ちで参加するか考えたことがあるのだろうか。肩身の狭い思いであることは間違いないのだ。こうゆうのを「贔屓の引き倒し」という。
 パリーグを指揮するヒルマン監督はおそらく、日本のプロ野球ファンのオールスターに関する「無知」に呆れているはずだ。ノムさんが「スターダスト」と嘆いた気持ちが良く分かる。尤も、こうしたオールスタージャックは以前にもあった。中日に移籍した川崎憲次郎投手が故障で一試合の登板も出来なかったのに選ばれて辞退した例、阪神も日本ハムにも昔は「贔屓の引き倒し」があった。成績が悪いのに選ばれて「辞退する」惨めな思いをファンが選手にさせてしまったのだ。二度とこのような失礼なことが無いようにと願っていたのだが、今回も起きてしまうのかもしれない。
 こうゆうことにならないためには選出方法を変えればいいのだ。今の規定は、野手は10試合以上、または20打席以上。投手は5試合以上、または10投球回以上という条件がある。誰がこんな甘ったるい規定を作ったのだ。これがスターの条件になるわけがない。アメリカ大リーグの投票方法は優れている。今季活躍した選手をノミネートし、マークシート方式でファンは選びたい選手に穴を開ける。その他、どうしても選びたい選手が別にいれば記入する欄もある。投票数は日本とは比較にならない数で、一部のファンの偏った投票に左右されにくくっている。選ばれた選手が誇りをもってプレーが出来るオールスターであってほしい。複雑な心境や、選ばれたのに場違いだと恥ずかしい思いで出場するようなシステムは「夢の球宴」に相応しいとはいえないはずだ。
 きのうのファン投票の結果をプロ野球ファンはどう見たのだろう。セリーグはほぼ順当、パリーグはノムさんのコメントどおり「ダスト」が散りばめられている。監督推薦は今日決まるが、パリーグ監督のヒルマンさんは、さぞ頭を悩ませたことだろう。反省せよ、楽天ファン、君たちは二流、三流のファンになってまったのだぞ。



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