Column No.135 (2005/07/20デイリースポーツ掲載分)
◎ 前半戦を終えて

 プロ野球は今週がオールスターウイーク、今日が前半戦の締めくくりとなる。とはいっても、今年から始まった交流戦の関係で、すでに各ティームは90試合前後を消化しているわけだから、136試合の後半戦に入っている。以前のオールスターを挟んでの後半戦という感じではない。
 交流戦がペナントレースにどんな影響を及ぼすのか関心が高かったか、案の定、セ・パともに交流戦で弾みをつけた阪神とソフトバンクがここまでのペナントレースを支配してきている。交流戦でセリーグのトップ、貯金を8つ貯めた阪神はこの間にティームの勝ちパターンが確立された。ウィリアムス、藤川、久保田のリリーフトリオで5月15日の楽天戦から始まった連勝は昨日まで17、先発がそこそこ頑張り、先に点をとればあとは3人に任せられる。どの場面で代えていくかという状況判断を岡田監督と久保、中西両コーチが的確に行っている。今の阪神は投打のかみ合わせというティーム力で白星を積み重ねている。巨人とはこのあたりに雲泥の差がある。ティームで闘うとはどうゆうことなのか、巨人もかってのライバル阪神を参考にしたらいいだろう。
 星野前監督が辞める時に漏らしたコメントを思い出した。「岡田は大丈夫だよ」後半戦のポイントは開幕時に「うちが負ける要素はない」といった中日落合監督のお手並み拝見とったところだろうか。
 王監督率いるソフトバンクも交流戦の最中から始まった15連勝で、あっという間にロッテに追いつき、追い越して首位をキープしている。しかし、王監督の胸中を察するに、決して心が晴れているわけではなく、どこかに「引き締めていかねば」という不安抱えているように思える。それは、昨年、煮え湯を飲まされたプレイ・オフという厄介な短期決戦が最後に控えているからだ。ソフトバンクの貯金はオリックス、日本ハム、楽天から稼いだもので、最後にプレイオフで当るであろうロッテと西武には負け越している。強力でバランスのとれた打線は相手投手がちょっとでも落ちればガンガン打ちまくるが、いい投手を持っているティームには、そういつもいつも打てるわけではない。まして、西武には長年やられてきた、去年も最後に崩せなかったという嫌なイメージがある。先週の三連戦も松坂は倒したが、逆転負けなどで連敗、対戦成績はなんと4勝7敗、どっちがダントツの首位なのかからない程である。パの後半戦のキーはソフトバンクが苦手西武とどう内容のある戦いをするかに注目したい。



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