Column No.124 (2005/05/04デイリースポーツ掲載分)
◎ もっと生きたい

静香さんを救う会のホームページ
http://www.geocities.jp/shizukanet119


 健闘している広島カープのキャンプ地・宮崎県日南市を訪れた。プロ野球の取材ではなく、海外での心臓移植に望みを託す日南市の少女の募金活動の協力に心動かされたのだ。カープは長いこと九州南端の温暖の地・日南市でキャンプを行ってきた.。「赤ヘルブーム」の黄金時代のままだ。山に囲まれた天福球場は風をシャットアウトし、選手たちは落ち着いた環境で猛練習に集中できる。漁業と杉とカープの街は私もお気に入りで知人、友人も多いところだ。
 その日南市の港・油津に住む村山静香さん15歳は子供の頃から心臓に欠陥があったのだが、2年前に倒れ、検査の結果「拘束型心筋症」という原因不明の難病と診断され、「心臓移植」でしか生き続ける可能性はないと宣告されてしまった。臓器提供の可能性と移植は海外でしか望めず、ニューヨークのコロンビア大学で受け入れて貰える一縷の望みに託すことになる。しかし、臓器提供、移植手術、滞在治療、渡航費はとても個人の負担ではまかなえません。そこで、「静香さんを救う会」事務所が結成され、募金活動が4月8日から始まりました。目標額は8千万円、気の遠くなるような金額です。今、日南市の町を歩くと、静香さんの顔写真入りの募金のポスターがあちこちに貼られています。レストラン、コンビニ、商店など、どこにも募金箱が置かれています。この大型連休中はフラワーフェスタの行われているこどもの国、連続テレビ小説「わかば」の舞台・飫肥城、ミニバスケット大会など人々の集まるところで、静香さんの出身の油津中学校の部活動の生徒さたちが募金を呼びかけています。生徒がこんな感想をもらしていました。「人は見かけではないことを知りました。変わった身なりで、財布をあけたら、千円札一枚と小銭しか入っていないのに、千円も入れてくれました。「身なりじゃないとよぉ」募金を通じて、生徒たちは社会を垣間見る貴重な経験をしています。
 募金は1ヶ月で2千万円を超えました。しかし、まだ4分の1です。そして日南市だけでは、そろそろ限界の額に近づいているようです。これからは、全国の方々のご支援をお願いしたいと、事務所では願っています。
 広島カープの選手会も協力してくれることになりました。黒田、新井選手らが中心になって、選手たちのサイン入りの色紙、バット、グラブなどを日南市の商工会に送り、ネットを使ったオークションで募金活動に一役買ってくれるということです。ぜひ、オークションに参加して募金に協力してください。今年のカープは、きっといいことがある。そう信じましょう。



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