Column No.114 (2005/02/23デイリースポーツ掲載分)
◎ プロと一緒に

 アマチュアゴルファーにとってプロと一緒にラウンドしたりアドバイスを含めたレッスンをしてもらうのはまたとない機会のようだ。プロがアマチュアにサービスすることは、日本とアメリカを比べると遥かにアメリカの方が上をゆく。スターはファンにサービスを義務付けているといってもいいだろう。
 「プロと一緒にゴルフをやろう」をテーマに、プロ野球のキャンプ取材の道すがら、地元宮崎の方々と友好を深めるゴルフ大会を、今年も2月20日の日曜日に宮崎・青島ゴルフ倶楽部でおこなった。大会名は「日南羽ばたく会」。今年で4回目を迎えたのだが、参加希望者は地元の日南市の皆さんだけでなく東京、広島、宇和島、鹿児島などからもやってきた。私が放送をしているジェイスポーツなどは、社長以下休みをとってわざわざ出場する熱の入れ方である。
 今年のゲストはシニアのプロゴルファー・岩間建二郎さん。あの一本足でも打つ「世界のドラコン王」。マイクをもったら口八丁の爆笑連続の語り手だから、大会は大いに盛り上がった。昨年は豪雨の中で大会を決行して冷や汗ものだったが、今年は風が冷たく強かったとはいえ、岩間プロのドライバーの飛距離を堪能したり、愉快でギャグ満載のレッスンを皆さん堪能してくれ、主催者としてはホット胸をなでおろしたところなのだ。
 岩間プロのアドバイスの中で、面白かったのは、かなりの上級者にこの言葉を覚えておきなさいといわれた。アマチュアのゴルフは遊びなのだから、プラス志向でやるために「バカげた自信をもつことだ」と岩間流に表現する。おそるおそる、ビクビクやるのではなく、楽しみにきたのだから目一杯、ストレスを発散しようということだろう。勿論、専門的な狙いの定め方、立つ位置、体重のかけ方、スイングなど分かりやすく解説してもらえたから、71人の参加者は、みな納得顔、来年の大会では、きっとスコアーが3つか4つはよくなることだろう。
 ところで、今回は初めて申告ハンディで競技を行ったのだが、優勝者はなんとハンディ25の青年で自己ベストをマークしての優勝だった。その青年は長津和文君といい、日南市でみかん栽培の農家を営んでいる。NHKの朝の連続TV小説「若葉」の主人公の弟のようなタイプのハンサムで、はにかみやのところまでそっくり。「僕のような下手な者がこんな大きな大会で優勝してしまっていいのでしょうか」と目を真っ赤にして涙ぐんで喜んでいる姿にこちらも感激。「来年も、地域の人々とプロの交流のお手伝いをしたい」と、もう夢は膨らみ始めている。



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