高校スポーツの祭典、全国高校総合体育大会は中盤を迎え長崎で熱戦が繰り広げられている。明日からは甲子園の夏を彩る全国高校野球選手権大会が開幕、いよいよ夏本番を迎える。大きな夢をつかもうと汗と涙と笑顔が交錯する季節だ。
ところで、バスケットを志す青少年にとって明るいニュースが飛び込んできた。欧米に比べて身体能力で劣る日本は、まだNBAの選手を誰も輩出してはいないのだ。
おそらく五輪の主要国では日本ぐらいだろう。勿論一足飛びにNBAというわけにはいかない。
そこで国内でプロ化を進めている新潟アルビレックスが、NBAの予備軍といわれるABAに加盟、夢のNBAに向けて若者のチャレンジの手助けをしようと動き出したのである。オーナーの1人で新潟のGM河内敏光さんはマイクを共にした仲なのでABAの構想を聞かせてもらった。
ティームは8つ、全部で36試合を11月20日から3月20日まで戦い、プレイオフに4ティームが進む方式、本拠地をアメリカに置くのが5ティーム、メキシコが3ティームで新潟アルビレックスが中心になるのは、ロングビー。日本に馴染みがあり、日系企業が多い西海岸に本拠を置くことになる。
いま、NBAを目指す若者は世界からアメリカに集まってくる。ABAはNBAに届かなかった一歩手前の選手達だが、NBAの経験者も沢山いる。シーズン中にもお呼びがかかってくるのを待っているのだ。だからNBA入りのチャンスは十分にあるのだ。
河内さんの構想では「日本人を3人はティームに入れたい」と希望しているそうだ。日本のバスケット界の期待の星、田臥勇太はNBAへの登竜門であるサマーリーグで評価も受けNBAを狙っている。受かれば快挙になるが、ABAの組織に日本がティームを持つとなれば、他の選手にもチャンスは広がると見ていいだろう。
勿論、前途は厳しいことを覚悟せねばなるまい。されど、一筋の光明になることを河内さんは願っているのだ。アメリカンバスケットボールアソシエーションの今後の動きに注目していきたい。 |