Column No.20 (2003/03/19デイリースポーツ掲載分)
◎米女子プロゴルフ開幕

  米女子プロゴルフツアーが先週開幕、豪州出身の34歳の中堅プロ、ウェンディ・ドーランが−21(アンダー)という素晴らしいスコアーで優勝した。今年も開幕からツアー優勝は米にとっての外国人の勝利で始まった。ここ数年の女子ツアーは、ソレンスタム(スウェーデン)、カリー・ウェブ(オーストラリア)、パク・セリ(韓国)らが勝ち続け、アメリカ勢の影は薄い。インクスターマローンといった40歳前後のベテランが頑張ってはいるが若手は単発でしか勝てない。
 その成果、女子ツアーの人気は低迷しており、アメリカでもTV中継は毎週とは限らない。
 去年まで私はWOWOWで数試合の放送をしていたが、今年は廃止になった。関心が薄いのだ。しかし、プレーのレベルは高い。開幕戦でメグ・マローンは2日目に60をマーク、2年前のアニカ・ソレンスタムの59という記録に迫ったのである。
 そのアニカは開幕戦を休み、月末のメジャー第1戦・ナビスコからスタートする。ただ、今年の話題はアニカが男子ツアーに挑戦することが最大の関心事になっている。外電によると、アニカはヨーロッパで男子プロと練習ラウンドをこなし、5月のコロニアルに向けて着々と準備を進めているという。ただ、男子プロの反応は必ずしも好意的ではないようだ。解説の佐渡充高氏によると、非公式のアンケート調査で、男子ツアープロの70%は女子の参加に反対したという。これは公表されていないので、そのまま鵜呑みには出来ないが、生活のかかる選手にとってはありがた迷惑なのだろう。確かに、プレー以外でも色々改善する画や気づかいを強いられるはずだ。「女子ツアーがあるのだから、そちらでやればいい」と思う選手。「強い男子選手の中で、性別は関係なく戦ってみたい」と思う選手。立場によって様々な考えがあるだろう。
 アニカが希望するコロニアルは私も放送したテキサスのコースだ。7008ヤードは男子には長くはない。FWはバミューダ、グリーンはベント、ベン・ホーガンの庭といわれる伝統のコースでアニカがどんなプレーを展開するのか、興味は大だが、その反面、女子ツアーはいったいどうなるのだろう。


参照・・・アニカ・ソレンスタム・オン・ザ・ウェブ


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