Column No.13 (2003/02/07デイリースポーツ掲載分)
◎NBAオールスター

 第52回NBAオールスターがアトランタで始まった。今週のNBAはオールスターウィークエンド、現地6日(木)のジャムセッションから始まっている。ファンは会場内でドリブル競争、スラムダンク体験、グッズの購入などの催しを楽しむことから始める。前日の土曜はルーキーチャレンジといって今年の新人と去年入団した二年目の選手が対戦する。今年はクロアチア、フランス、ロシア、スペインなど外国人選手が多く国際色豊か、NBAおたくはこちらの方に興味があるかも知れない。3ポイント、スラムダンクコンテストなどスーパープレイを存分に楽しめる。大いに盛り上がったところで、9日(日)の夜八時、オールスターを迎えるのだ。
 中国の新人、ビッグセンター・ヤオ・ミンがアジア人として初の先発出場を果たす。NBAオールスターの先発はファン投票で選ばれた東西両ティーム10人の栄誉となる。怪我があったとはいえ、あのシャキール・オニールを差し置いての先発である。正直言って実力はまだシャックの方が上だ。それでも目の肥えているNBAファンがヤオ・ミンを選んだのはなぜなのだろう。
 NBAは世代交代の時期を迎えているのだ。マローン、ストックトン、ロビンソン、ピッペンらは今季が最後と思われる。ファンはスーパースターの出現を待望しているのだ。期待を込めた先発ということを聡明なヤオは良く知っている。私の興味はベンチにいるシャックがどんな顔で開始のティップオフを見ているかを知りたい。そしてベンチ出場といえば、神・ジョーダンの15回目の出場だ。神が先発を外れたことはない。こちらは神がコートに出てくる時、フィリップス・アリーナがどんな状況になるのか予測は出来るが興味深々である。外電は今季限りの神に花道を贈ろうと、選ばれたマクグレディとアイバーソンは「譲りたい」と申し出たことを伝えている。
 私は神が受けるとは思えない。神を讃える心はわかるが、乗り越える意思も必要だろう。次のマイケル・ジョーダンが誕生することをファンは待っているのだ。



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