WOWOW 全豪オープン「2003年1月17日号」掲載記事
 高校時代にロシア語を少々学んだ?影響からかロシア選手の動向に興味がある。サフィンのインタビューによると、デビスカップに勝ったロシアでは、ここ数年大きなテニスブームだという。多くの子供達だけでなく政治家(これは特にエリツィン)、ビジネスマンたちもテニスに夢中でアマチュアは皆ダブルスを楽しんでいるという。
 こうした雰囲気は素晴らしく、モスクワではいくつものインドアコートが建設されているそうだ。こうした話を聞くと野球とサッカーとゴルフの日本は、益々おいていかれるような気になってくるのだ。
 ところで、サフィンは三回戦を前に左手首を痛め棄権、さっさと「バカンスしながら休養する」と帰ってしまった。凄いテニスをするサフィンだが、デビスカップの勝利インタビューで「セックスするより気持ちがいい」と言ったり、全米オープンの関係者席に取り巻きの美女軍団を勢ぞろいさせるなど、いささか世の中を甘くみている節がある。
 今大会でサフィンよりもっとマナーがあり、生きのよい若者を発見した。あのデビスカップでカフェルニコフの代役として最終戦に登場、大逆転で勝ち一躍、ロシアのヒーローになったミカエル・ユーズニーという二十歳の若者だ。今大会、業師ノバクを三回戦で下し、4回戦でアンディ・ロディックとの米露決戦に臨んだ。そしてパワーテニスの米の星を押し捲り、最初の2セットをとってしまったのだ。そのまま行けばユーズ二ーは、今度はオーストラリアのニュースターになるところだったのだが、ロディックが猛ファイトをみせ大逆転をしてしまった。
 惜しくも大魚を逸したユーズ二ーだが、これからのますますの精進を期待したいし、先輩の悪いところは見習わず、コート外でも尊敬される選手になって欲しいものだ。


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